丹波ってどこにあるか解りますか?丹波の黒豆グラッセや、黒豆ココアで有名な丹波です。ちなみに丹波哲郎は名前だけ同じということです。という訳で京都府と兵庫県にまたがった山あいの一帯のエリアです。そして今回の趣旨の「丹波の森ツリーハウス」コンペのような間伐材の再利用等の取り組みに最近力を入れているという認識を打ち破るこの写真です。実は樹齢1,000年以上の巨木です。しかも町役場の横なんです。その町役場も大正ロマンのなんと洋館。この組み合わせは珍しいのですが、エリア的には巨木自体はまだまだあって、洋館も隣町なんかでも保存されています。思うに神戸の外国文化の影響が、この山合いにちゃんとした形で入ってきたものであると推測されます。さて注目されるポイントは巨木を支持している構造体です。モノを見ただけで解る方も多いかと思いますが、イギリス・ハイテク様式のピン・ジョイント構造です。洋館のスケールに対してかなりハイパーな、鉄骨本来の構造の飛び方が僕には心地よく感じられました。なんせこれがないと巨木が倒れてしまうんですから。そして木の幹にマカさっている曲面のリング構造は、凄い解析と、鋳造テクニックのまさに結晶です。どの方角から見ても単にフォルム的に見ても造形的に斬新で、これが機能の固まりであることに絶叫。このような機能と造形技術と美とが存在することに、あらゆる生産の持続性と、建築の本質的意義を喚起させていく!
ちなみに最後の写真は巨木の根の部分が小川をまたいでしまって構造的にもふんばって支えています。橋桁のコンクリート構造も木の根のこぶを避ける為にえぐれて作られています。
Cafe Talk 過去のログ。
静波の海の家はちょっとセドリックっぽいか?
[Mini Chair]
横浜フェリーターミナル
新井さん
ロンドンのクリスマス、「京都のロンドン」のクリスマス
竹山実先生の退官記念
renzo Oct.2003