Vertical Folding and Refraction surface
垂直起立するフォールディングと屈折するサーフェイス "く"

セルフビルドによるメタルシート・コンストラクション現場写真集。 コンストラクション期間2008年3月〜8月。
(毎年コンストラクション期間はMLBのシーズン期間とほぼ同期している。アートワークは体と意地を張ったスポーツだ!また逆も言えることだが、スポーツはアートだろう。)

Vertical Folding and Refraction surface.
垂直起立するフォールディングと屈折するサーフェイス。"く"

ドバイ等の中東の超高層ビルが「うにょうにょの曲面建築」のビジョンを軽々と打ち出しているのを見て、日本式のスモールサイズのプロダクトとしてのタワータイプの建築を実現してみたかった。フォールデイングはその湾曲の展開する方向性に於いて、動きを反転する作用を持つ造形メソッドである。必ずしも垂直方向にねじ曲がる必要はない。今回の場合限られた敷地の特性上まずは、あえて垂直方向に起立するフォールディングを行っている。更に3階建ての3階部分ではキャンティレバーのように水平方向に突き出す曲面建築のビジョンを追求している。篠原一男の100年記念館のような特異なキャンティレバーの有名建築を、日本の建築界は持っている。それはもはや単なる「コルビジェが発明したキャンティレバー」という質を超えて更に独自の建築的試行、空間理論にまで展開できているように思う。そんなことを脳裏にかすめ、今は亡き故人を偲び、時には敬意を払いながら、セルフビルドで体を張って溶接作業を行った。

今回のわたしの作品では、3ウェイブ(3つのカーブで1組の建築言語)をベースに双方向にスキンをかけたフォールデイング建築となっている。その中で最も解りやすい解としての1つがキャンティレバーの立面に見て取れる。「3ウェイブ有機キャンティレバー」だ。これはそうしたフォールディング・サーフェイスの衝突と生成のプロセスの形式を内部構造に秘めた結晶の建築である。この建築プロジェクト・タイトルの"く"とはひらがな表記の"く"が持つ、単純なくびれや屈折、独特の日本的しなやかさを持っているメタルワーク、を表現している。尚フォールデイングが屈折する具体的なコンセプト上の理由に付いては未だ誰にも述べていないのだが、そのうち順次明らかにしていきたいと思っている。まずは想像で解釈してみてください。
建築家、溶接家、アーティスト、ジン・ヨハネス。










All drawings and construction work are created by Gin Johannes Studio at Izu Garden Terrace and Jelly Architecture in Japan.
Photography by Gin Johannes and only final elevation photo by Taro Koke.



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