Gin Johannes Studio

建築家 ジン・ヨハネスの『いちごの(フレイバー)カフェ』


1. What's New!

SCI-ARCと京都精華大学のジュリーです。

京都精華大学へ行ってきました。SCI-ARCが10月の初め頃から京都精華大学に滞在していて、先頃ジュリーがありました。京都精華大学の学生も今季最後のジュリーでした。交換留学のプログラムも3年目になるらしく、新井清一先生もようやく慣れてきたというよりは忙しすぎててんやわんやになっていたというのが本当のとこでしょうか。それにしても精華の学生もSCI-ARCに送り込んでいるらしく、鈴木隆之も無精髭のままロスから朝11時に関空に到着したと思ったら、その日のうちに自分の学生のファイナル・ジュリーという強行スケジュールで、聞いただけでも疲れそうな勢いでした。そんなロサンジェルス流の手法が吹き荒れる中、隣の部屋では私のニューヨーク・プロジェクトのレクチャーが行われたりと、なかなか多岐に及んだ企画の詰め込み状態に、冷静に立ち止まる余裕もないまま、当日は進行していきました。私がジュリーに参加した本井君、津田君率いる「3Eユニット」は後でわかったことだが、女の子一人旅で中国、インド、チベットや東ヨーロッパ等へいってしまう小娘たちが集まった強者(つわもの)強面(こわもて)揃いだ。そういう経験で語ってこられると、しかもエグイ部分でだ、こっちもそういった経験を持ち出して語るしかすべはない。そういうのって忘れてしまいたかったんだけど、そこが今の精華のサガなのか。中国や台湾のテクニック的な問題や、はたまたチベット密教の秘技の事例等、引用あるいは経験からの私のアドバイスは、きっと学生が度肝を抜いて役に立ったことだろう。ただし手が動いてねーな。

さて一方でSCI-ARCはというと、一昔前のニール・デナーリがやっていたスタイルを継承する学生は極めて少なく、京都の保存や日本の今の経済事情をふまえた提案となっていて、テクニカルではあるが、やや迫力に欠けていた。せっかく日本に来てんだからもっとがつんと力強くやればいい。それが外タレの指命だ。下手に日本と折衷案を模索しようとして弱まってしまうと、外から来ている意味がない。そしてそれが欧米流のサイトのコンテクストの読み込みによってぐずぐずの日本プランになってしまうのだったら、独自の手法をぶち込んで、そこからコンテクストを作っていけばいいという日本の建築家の多くがとる手法をなぜやらん?そこんとこの問題を最後までわかってなくて、つまらんプランに陥ってた案が多かった。まあ最後一言で、『アメリカが日本を食っちまうぐらいのデザイン・マーケティングを忘れている。』ときっぱり言っときました。食われたら食われたで、また怒りがとまらなそうだが。それにしてもジャマイカ国籍の中国人や、南米出身でクールにしていたエドと最後クラブへ行ったら、クラブ系のリズムでタンゴを踊って朝までべろんべろんで凄かった。つまりそこが凄かった、最終的に。ということで。


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  • DUMBO Brooklyn Studio
  • 9.11.2003