Gin Johannes Studio
Iwakura summit project
建築家 ジン・ヨハネスの『いちごの(フレイバー)カフェ』
イワクラ・データーベースとは?
*データベースと言ってもただの情報を扱うのではない。『神秘的情報=体感情報』。
イワクラを実際に見て体験、或いは体感したことをベースに、「語り合うこと」がここで言う情報の根源である。この情報、すなわち『神秘的情報=体感情報』は、まず第1に、その場で一緒に体感したもの同士で語り合うことが望ましい。サミットや学生の泊まり込みのワークショップ等を通じて、一度に比較的大勢のイベントを定期的に開催していくことで、『神秘的情報=体感情報』はある程度拡大して共有可能となる。そして第2に『神秘的情報=体感情報』を持ったもの同士が、同じ年のイベントには参加できなかったが、別の形で語り合う場を設ける。第3に直接体験はしていないが、興味のある仲間にいつでも引き出せるオープンな情報とすること、が挙げられる。
*イワクラ推論情報。
『神秘的情報=体感情報』以外の情報。それは体験を更に分析していって「なぜイワクラがあるのか」の根源的疑問への探求の情報。あるいは村の地図情報、歴史情報をもとに分析、再構築された学術的仮説(珍説も含む)のイワクラ推論情報である。これらのアイディアはワークショップを通じて様々な独自のアイディア=論説が飛び出したものの、どれが正しいのかという着眼よりも、いろいろあってこんな考えもあるのかというバリーエーションを、現代に生きる知恵として全記録を保存しデーターベース化して次回に繋げていくべきである。プレゼンテーション・ボードなどのアウトプット情報も大切に保管し今後のために活用していく。
*イベント・カレンダー情報。
サミットや学生の泊まり込みのワークショップ等の開催・進行プロセス、討論会、発表会のビデオをデーターベースとし、イベント・カレンダーの内容情報として位置ずけ、一般公開する。
雑貨カフェとは?
雑貨とはおおまかに言って、山添村の石のグッズ(ロゴ入り文鎮等)やオリジナル・ティーシャツ、写真家による夜のイワクラ・ポストカード。学生ワークショップの珍説自費出版本と珍説ポスターA1版、サミットのビデオとDVD、、、等の2次加工された産物を指す。それらの展示販売を兼ねた、体験学習しながら集える場、又お土産に買おうかどうしようかゆっくり迷える溜まり場としての、若い女性客にも興味を持って安心してくつろげるお洒落系のカフェを「雑貨カフェ」と定義した。
リビング・ポッド2003
アーティフィシャル・メディア・ストーン(人工情報石)
現代における祈祷、祭事の装置としての現代マシンはタイムマシンとなりうるのか?イワクラの古代の時空視点に立脚して見ると、現代人の発想・解釈は、そのまま古代人の試行とは一致していないかもしれないが、同じ場所で違った解釈のもとに時空を共有しうる装置として介在させることができないだろうか。
スピリチュアルネットワークと無線LAN。
祈祷師が波動を基に、ある種の時空を越えた残存波動をとらえ、交信し解読する情報を扱うと仮設すれば、それをある種の情報媒体として、現代の機材を駆使し扱うことが可能とならないか?機材のバリエーションとしては有線に対し、無線のあり方が問われる。つまり無線でも携帯のように1対1のものや、1対無限大のものもある。無線LANでなくても、ローカルFMであってもそれは1対無限大の無線電波メディアだ。更に1対無限大のものにも情報をアクセス可能パスワードのみの一部制限付きの無線電波メディアも存在している。これらのテクノロジーを今一度、スピリチュアルな媒体と接近させてとらえ直す事が出来ないだろうか?
具体的な事例を基にして言うと、「真夜中の満月の月明かりの下でイワクラを見たい。そして何か古代の人の体験をを感じたい。」これは学生ワークショップの最後の晩に実際に渡辺豊和氏の一声で沸き起こった、突然の事件だったわけでしたが(豊和さん自身は前から行く準備だったはずなのですが)あいにく曇りがちの夜空だったので、また次回と言うか、今後の楽しみと言う状況で、きっとあの日の相当数の学生がまた見たいと思っていることだと思います。そこで、これをまた安全に暗い夜道でも、またはカップルで突然夜中にドライブで来ても安全で、且つ自然の雰囲気を壊さないで楽しめる、満月の神秘的ランドスケープの場の提案を、ネットワークを駆使したライブ中継プラスアルファーのメッセージを送ることで共有することができないかなと考えています。これなら具体的な神秘体験を共有するメディアの1つの事例と言えると思います。
別の切り口としては、舞踏や工芸作家のワークショップなどが各地方で霊的磁場の強いとされている場所で開催されている経緯を基に考えてみると、舞踏や工芸等の別の企画と絡ませると言うのがあります。つまりアーティストのスピリチュアルな部分が触発されていく様子を情報化することによって、場の力によってそれらが引き出されていることを間接的に伝える表現手段をとると言うことです。そしてそれは山添村特有の他にない磁場を表現する事にも結びつくことでしょう。これはアーティスト本人にとっても貴重な機会になっていくと思います。このような現代のテクノロジーと絡んだパワーが増進し、神秘主義を含めた個のパワーとなって次の世代へ発信していくことが、過去のイワクラとの神秘とともに共存していく新たな生き方の指針となることだろう。